出産祝いをいただいた場合、お返しを贈るのが一般的なマナーですが、「お返しはいらない」と言われるケースも存在します。しかし、本当に贈らなくてもよいのか悩んでいる方もおられるのではないでしょうか。
本記事では、出産内祝いを断る理由や不要と言われた場合の対処方法、お返しが不要と判断できるケースについて解説します。また、お礼状のみ贈る場合のマナーについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
出産内祝いを不要と断る理由とは?
出産内祝いを不要と断る理由について解説します。
- 気遣い
- 社交辞令
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.気遣い
家族や親戚からの場合、儀礼的な返礼の省略により、出産後の忙しさや新生活への適応に集中できるように配慮されているケースが多いです。出産は母子ともに体力を要するイベントであり、その後も赤ちゃんのお世話に追われ、十分な休息が取れません。
このような状況を考慮し、返礼の必要性を感じさせないように、産後の負担を軽減してくれている可能性があります。
2.社交辞令
相手が場の雰囲気や礼儀を重んじて「いらない」と言っている場合、真意を見極めるのはなかなか難しいものです。とくに、目上の方やビジネス関係でのやりとりでは、この種の社交辞令がよく用いられます。
そのため、出産祝いのお返しを不要と断る言葉が出た際は、相手との関係性やこれまでの交流を思い返しながら、総合的に判断するようにしましょう。その言葉が本心からのものか、あるいは礼儀から来るものか慎重に判断しなければなりません。
【パターン別】出産内祝いが不要と言われた場合の対処方法
次に、出産内祝いが不要と言われた場合の対処方法について解説します。
- 両親や親族に言われた場合
- 友人に言われた場合
- 職場の人に言われた場合
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.両親や親族に言われた場合
両親や親族から「出産内祝いは不要」と言われた場合でも、何らかの形で感謝の気持ちを表現することが大切です。お返しをしないという選択も尊重しつつ、それでも何かしらの形で感謝を示したい場合、過度に高価でない、心のこもったアイテムを選びましょう。
たとえば、赤ちゃんの成長を伝える写真や、家族の新しい記念となるような品々がおすすめです。このような贈り物なら、お返しという形式にとらわれず、家族の絆を強めるきっかけにもなります。
2.友人に言われた場合
友人から出産内祝いを断られた際は、日常のなかで気軽に感謝の意を示す方法が適しています。たとえば、一緒に食事を楽しむ際に、ささやかな手土産を持参するのがおすすめです。
また、自宅へ招いて手料理でおもてなしするのも、親しみを感じさせる素敵な方法です。これらのアプローチでは、出産内祝いの形式に囚われずに、日常のなかで感謝の気持ちを伝えられます。
3.職場の人に言われた場合
上司や同僚から「お返しは不要」と言われた場合、その意向を尊重しつつ、職場の文化や相手との関係性を考慮する必要があります。もし、内祝いを控える場合は、代わりに感謝の気持ちを表す方法を考えましょう。
たとえば、お礼の手紙は、相手に負担をかけることなく感謝を伝えられる方法です。また、日頃の感謝を込めた小さなプレゼントや、お菓子を職場に持ち込んで共有するのも、心からの感謝を示すよい方法となります。
出産内祝いが不要と判断できるケース
次に、出産内祝いが不要と判断できるケースについて解説します。
- お互いに贈らないと決めている相手からいただいた場合
- 贈答を禁止されている立場の人からいただいた場合
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.お互いに贈らないと決めている相手からいただいた場合
子育て中の友人同士や出産が近いプレママ達の間では、「出産後はお互いに贈答品のやり取りはしない」という話が出る場合があります。このような事前の合意がある場合は、互いの負担を軽減するための配慮として、内祝いを贈らなくても差し支えありません。
ただし、一方的に贈り物が送られてきた場合は、どう対応するかが難しい問題になります。このような状況では、関係の深さや相手の性格などを考慮し、対応を決めるようにしてください。
2.贈答を禁止されている立場の人からいただいた場合
公務員や大企業の社員など、贈答品のやり取りを制限されている人たちから出産祝いを受け取った場合、「内祝いは不要」との申し出があります。このような状況では、相手の意向を尊重し、内祝いを贈るのは控えましょう。
贈答品を制限する規則や方針がある職場では、内祝いを送ることが相手にとって負担になる可能性も考えられます。これらの制限を理解し、お返しをしないという選択は、相手への配慮として非常に大切です。
お礼状のみ贈る場合の3つのマナー
次に、お礼状のみ贈る場合のマナーについて解説します。
- 贈るタイミング
- お礼状のスタイル
- お礼状の内容
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.贈るタイミング
出産直後は忙しい時期ですが、お礼状は受け取ったお祝いに対する敬意と感謝を示すため、できるだけ迅速な対応が望ましいです。
出産内祝いの一般的な贈り物のタイミングが出産後1か月頃であるため、お礼状も同様に、受け取ってから1か月以内には贈るようにしましょう。早めにお礼状を書くことで、相手に対する配慮と感謝の気持ちが伝えられます。
2.お礼状のスタイル
伝統的なマナーであれば、白無地の便箋を用いて、ブラックまたはブルーブラックのインクで縦書きにて記述しましょう。この際、筆記具は万年筆や筆ペンなど、書き味のよいものを選ぶとより丁寧な印象を与えます。
封筒も便箋と同様に白無地を選び、封をする際にはテープではなくのりできちんと閉じ、封筒の表には「締」や「封」の字を添えることで、手紙の大切さと相手への敬意が伝わります。
3.お礼状の内容
手紙の前文では、「拝啓」と始めてから、時候の挨拶を添え、季節に応じた言葉で心を込めます。主文では、具体的にどのようなお祝いをいただいたのか述べ、それに対する感謝の言葉を丁寧に記します。
また、産後の家族の様子や赤ちゃんの近況も簡潔に伝えましょう。末文では、あらためてお礼を述べ、「敬具」などの結語で締めくくります。
後付けには、手紙を書いた日付と差出人の署名、宛名を忘れずに記入します。お礼状は形式だけでなく、受け取った方が読んだときに心温まる内容であることが大切です。
なお、出産内祝いのお礼状の例文については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:出産内祝いに添えるお礼状の例文7選|内祝いの基本的なマナーや書き方のポイントをご紹介!
内祝い不要と言われたらでよくある3つの質問
次に、内祝い不要と言われたらでよくある質問について紹介します。
- 質問1.お祝いが少額だった場合はどうするべき?
- 質問2.手作りのものをいただいたときの内祝いの金額は?
- 質問3.連名での出産祝いのお返しが不要と言われた場合は?
それぞれについて詳しくみていきましょう。
質問1.お祝いが少額だった場合はどうするべき?
もし、少額のお祝いを受け取った場合は、相手が過度なお返しを期待していないことも考えられます。そのため、相場の半額という規則に囚われ過ぎず、相手に負担をかけない範囲で考えることが大切です。
たとえば、感謝の気持ちを込めた手紙を添えたり、小さなお菓子や飲み物など、親しみやすいアイテムを選びましょう。内祝いは、ただの形式ではなく、お祝いをいただいた感謝の気持ちを伝える手段です。
質問2.手作りのものをいただいたときの内祝いの金額は?
手作りのものは市販のものとは異なり、個々の愛情や労力が込められているため、単純な市場価格で評価するのが難しいです。
手作りの品の場合は、一般的な商品の販売価格に加えて贈り主の労力や時間、気持ちを考慮する必要があります。お返しする際は、手作り品の価値を尊重し、相手の気持ちに応える形で感謝の意を表現しましょう。
質問3.連名での出産祝いのお返しが不要と言われた場合は?
連名での出産祝いのお返しが不要と言われた場合は、個別にお返しするよりも、全員が楽しめる形で感謝の気持ちを示す方が適しています。
たとえば、全員が集まる場でお菓子のセットを提供するなど、共有できるアイテムを選びましょう。このような方法であれば、贈り主の全員に感謝の気持ちを表せるとともに、過度に気を遣わせることもありません。
まとめ
本記事では、出産内祝いを断る理由や不要と言われた場合の対処方法、お返しが不要と判断できるケース、お礼状のみ贈る場合のマナーについて解説しました。
出産内祝いが不要と断られるケースは、出産後の忙しさに対する気遣いや社交辞令などが考えられます。出産内祝いが本当に不要なのかどうかは、相手との関係性や出産祝いでいただいたものなどを踏まえて総合的に判断するようにしましょう。
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