出産内祝いにお礼状を添えて贈りたいという方もおられるのではないでしょうか。しかし、書き慣れていない人も多いため、どのような文章が適切なのか悩ましいものです。
本記事では、出産内祝いの基本的なマナーやお礼状の書き方のポイントについて解説します。また、出産内祝いに添えるお礼状の例文についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
出産内祝いの基本的なマナー
出産内祝いの基本的なマナーについて解説します。
- すぐにお礼を伝える
- お礼状や出産内祝いを贈る
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.すぐにお礼を伝える
出産祝いをいただいた場合は、電話やメール、手書きのお礼状などで、お祝いをくださった方々へ早めに感謝を示しましょう。その後、出産内祝いとして、相手に感謝の意を形にして返すことが一般的です。
また、内祝いを選ぶ際は、相手の好みや生活スタイルを考慮して選ぶようにしましょう。贈るタイミングは、赤ちゃんが生後1ヶ月を迎えた頃が適しており、最長でも生後2ヶ月までに贈ることが望ましいです。
2.お礼状や出産内祝いを贈る
出産祝いを受け取った際は、いただいた出産祝いの半額(半返し)〜3分の1程度の金額を目安にギフトを選んでください。ギフトを贈るのは郵送でも手渡しでもどちらでも問題ありません。
また、贈り物には心を込めたメッセージカードやお礼状を添えると丁寧な印象を与えられます。メッセージカードかお礼状のどちらを選ぶかは、贈る相手に合わせて選択しましょう。
なお、出産内祝いの相場については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:出産内祝いの相場とは?贈る際の注意点や手渡しする際の流れについて詳しく解説します!
お礼状の書き方のポイントは7つ
次に、お礼状の書き方のポイントについて解説します。
- 差出人は夫婦連名にする
- 母子の健康状態や経過の様子を含める
- 感謝の言葉を述べる
- 時候の挨拶を入れる
- 忌み言葉は使わない
- 句読点をつけない
- 「お返し」という言葉は使わない
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.差出人は夫婦連名にする
出産内祝いの場合、赤ちゃんが主役ではありますが、お礼状の差出人を赤ちゃんの名前のみにすると、受け取った人が戸惑う可能性があります。出産は夫婦ともに関わる大きなイベントであるため、差出人は夫婦連名にするようにしましょう。
また、夫婦連名であれば、共通の知人だけでなく、それぞれの友人や関係者にも適切に感謝の意が伝わり、今後の関係構築にもつながります。
2.母子の健康状態や経過の様子を含める
お礼状を受け取る人々は、赤ちゃんの誕生だけでなく、その後の母子の様子も気になるものです。そのため、「元気な男の子が誕生しました。母子ともに健康で、日々成長の喜びを感じております」といった文言を添えると、受け取る人に安心感を与えられ、喜びを共有できます。
また、赤ちゃんの名前を記載する際は、読みやすいようにふりがなをつけることも忘れないようにしましょう。
3.感謝の言葉を述べる
お祝いをいただいたことへの感謝を、率直かつ心からの言葉で表現しましょう。「この度は心温まるお祝いをいただき、深く感謝しております」といった形で、感謝の気持ちを伝えることが重要です。
お礼状は、受け取った喜びと感謝の気持ちを伝える目的があるため、そのほかの話題については簡潔に触れるに留め、感謝の言葉を中心に構成するのが望ましいです。
このように、感謝の言葉をしっかりと書き記すことで、お礼状の本来の目的を果たし、相手にもその感謝の気持ちが伝わりやすくなります。
4.時候の挨拶を入れる
お礼状に時候の挨拶を入れることで季節感を表現し、文章に温かみが生まれます。とくに、フォーマルな文面を求められる職場関係者や目上の方へのお礼状では、このような日本の伝統的な文書の書き方が好まれます。
時候の挨拶には、「暑中お見舞い申し上げます」や「寒中お見舞い申し上げます」といった定型句もありますが、より具体的な自然の変化を捉えた挨拶を入れることで、より心のこもった文面にすることが可能です。
5.忌み言葉は使わない
出産のお祝いのお礼状では、忌み言葉を避けるのがマナーです。忌み言葉とは、不吉な意味を持つ言葉や縁起の悪い言葉のことで、出産という祝福の場にはふさわしくありません。
忌み言葉には、「切る」「流れる」などのほかにも、「落ちる」「絶つ」など、何かを断ち切る、終わらせるといったネガティブなイメージを連想させる言葉が含まれます。これらの言葉をお礼状に使用すると、受け取った人に不快感を与える可能性があります。
そのため、お礼状ではこれらの言葉を避け、「始まる」「進む」など、前向きで明るいイメージの言葉を選ぶようにしましょう。
6.句読点をつけない
句点や読点が文章に「停止」や「区切り」をもたらすため、お祝いごとに関する文面では使用しないのがマナーです。とくに、目上の人や格式を重んじる相手に贈るお礼状では、この慣習に従うことが推奨されます。
しかし、内容が明確に伝わることが重要であるため、句読点を省くことで意味が不明瞭にならないように注意しましょう。
7.「お返し」という言葉は使わない
お礼状を書く際に「お返し」という言葉を使用してしまうと、義務感や形式的な印象を与えてしまいます。出産内祝いは感謝の気持ちを形にしたものであり、単なる義務やお返しとしての意味合いを超えたものであるべきです。
そのため、お礼状では「お返しに」という言葉を使わず、「感謝の印」「心より感謝申し上げます」といった言葉を使って、贈る側の心からの感謝と喜びを表現するようにしましょう。
出産内祝いに添えるお礼状の例文7選
次に、出産内祝いに添えるお礼状の例文を紹介します。
- 目上の方に贈る場合
- 親戚に贈る場合
- 両親や兄弟に贈る場合
- 会社の上司に贈る場合
- 会社の同僚に贈る場合
- 友人に贈る場合
- 出産内祝いを贈るのが遅くなった場合
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.目上の方に贈る場合
目上の方に贈る場合は、より丁寧な文面になるように注意しましょう。
拝啓 ◯◯(晩夏、早春、残寒など)の候 ◯◯様にはますますのご健勝をお祈り申し上げます 子どもには将来への大きな期待と夢を込めて◯◯(名前+ふりがな)と名付けました 心ばかりではございますが御礼の品をお送りいたしますのでご笑納ください 敬具 ◯年◯月◯日 |
2.親戚に贈る場合
親戚の場合は、過度に堅苦しくする必要はありません。しかし、頭語や結語・時候の挨拶などを忘れず、丁寧な文章で作成するようにしましょう。
拝啓 美しい秋の訪れとともに皆様のご健康と幸福を心よりお祈り申し上げます おかげさまで母子ともに健やかに日々を送っております 皆様にお目にかかり直接お礼を申し上げる日を楽しみにしております ささやかではございますが内祝いの品をお送りいたしました 敬具 |
3.両親や兄弟に贈る場合
両親や兄弟へ内祝いを贈る際は、心からの言葉で感謝を示すことが大切です。子育ては予期せぬ挑戦が多く、子供のことで相談したり面倒を見てもらったりする機会があるかもしれません。
感謝の気持ちや「新しい家族ともどもお願いします」という気持ちを伝えるようにしましょう。
この度は素敵なお祝いをありがとう これからもたくさんお世話になると思いますがよろしくお願いします |
4.会社の上司に贈る場合
会社の上司に贈る場合も、冒頭に時候の挨拶があるのが望ましいです。また、新しい家族のためにさらに仕事に励みたいという決意があると喜ばれます。
拝啓 ◯◯(晩夏、早春、残寒など)の候いかがお過ごしでしょうか この度は私どもの〇〇(長女、長男など)の誕生に際して温かいお祝いの言葉と共に心のこもった贈り物をいただき誠にありがとうございました 子を持つ親としての責任を新たに感じておりこれを励みに仕事にも一層精進して参ります ささやかながら内祝いの品をお送りさせていただきました 敬具 |
5.会社の同僚に贈る場合
会社の同僚へ贈る場合は、赤ちゃんの状況や自身の近況について伝えるようにしましょう。
拝啓 ◯◯様におかれましてはご健勝にてご活躍のことと存じます このたびは◯◯(娘、息子)の誕生にあたり心あたたまるお祝いをいただきまして誠にありがとうございました 健やかな成長を願いつつ私自身も新たな責任を感じております 心ばかりの内祝いをお送りいたしましたのでお納めいただけると幸いです 敬具 |
6.友人に贈る場合
親しい友人同士であっても、マナーに則って書くのがおすすめです。これにより、感謝の気持ちがより相手にも伝わります。
この度は素敵な〇〇(いただいたお祝いの品)を贈っていただき本当にありがとうございました おかげさまで〇月〇日に私たちの家族に加わった◯◯(娘、息子)〇〇(名前+ふりがな)は毎日元気に成長しています ささやかですが心ばかりの品を贈らせていただきましたのでご笑納くださいまた会えることを楽しみにしています |
7.出産内祝いを贈るのが遅くなった場合
出産内祝いを贈るのが遅くなった場合は、遅くなったことについてお詫びの言葉を述べるようにしましょう。また、感謝の気持ちも忘れずに伝えることが大切です。
拝啓 日頃より大変お世話になっております お礼を申し上げるのが遅れてしまい誠に申し訳ございません 〇〇(名前)もすでに〇ヶ月を迎え毎日元気に成長しております 今後も〇〇(名前)を含め家族一同よろしくお願い申し上げます 寒さが厳しくなりますのでどうぞご自愛ください 敬具 |
出産内祝いのお礼状の例文でよくある3つの質問
最後に、出産内祝いのお礼状の例文でよくある質問について紹介します。
- 質問1.お礼状を喪中の方に贈る場合の注意点は?
- 質問2.お礼状に使用する封筒や便箋の選び方は?
- 質問3.連名でお祝いをいただいた場合の送り状は?
それぞれについて詳しくみていきましょう。
質問1.お礼状を喪中の方に贈る場合の注意点は?
お礼状の文面は喪中であることに配慮し、お悔やみの言葉は控え、事実を伝える報告の形に留めるのが適切です。喪中の方への過度な祝い事の言及は避け、内容は簡潔にまとめましょう。
また、喪中の方に内祝いを送るタイミングは、その人が喪に服している期間を考慮して選ぶ必要があります。通常、四十九日が過ぎてから贈る場合が多いですが、これは故人を偲び、遺族が喪に服す期間とされているためです。
この期間を過ぎてからお礼状と内祝いを送ることで、遺族の気持ちを尊重し、故人への敬意を示せます。
質問2.お礼状に使用する封筒や便箋の選び方は?
目上の方や仕事関係の方へのお礼状には、シンプルで落ち着いた色調の便箋を選ぶと印象が良くなります。また、封筒は伝統的な和封筒を使用し、縦書きで宛名を記入するのが一般的です。
一方、親しい友人や家族へのお礼状では、もう少しカジュアルなデザインの便箋を選んでも問題ありません。どのような場合でも、お礼状は受け取る人が手に取った瞬間から印象が形成されるため、封筒や便箋選びは慎重にすべきです。
質問3.連名でお祝いをいただいた場合の送り状は?
職場の同僚や友人グループからのお祝いでは、一般的にはグループ全体に対して感謝の意を示すメッセージを送るのが適切です。
このとき、グループリーダーや上司などの代表の名前を宛名とし、お礼状の文中で全体への感謝を述べる形が望ましいとされています。また、上司などの出産内祝いの品物を仲介してくれた人には、その労力と配慮に対する感謝を込めて、個別にお礼状やメッセージカードを送りましょう。
まとめ
本記事では、出産内祝いの基本的なマナーやお礼状の書き方のポイント、出産内祝いに添えるお礼状の例文について解説しました。
出産祝いをいただいた場合は、すぐにお礼を伝えるのがマナーです。そして、後日、出産内祝いの品とともにお礼状を贈ることで、感謝の気持ちを最大限に表現できます。
お礼状を贈る際は、相手の立場や関係性などを考慮して、適切な文章になるように心がけましょう。また、出産内祝いの品についても、相手のライフスタイルや趣味などを考慮し、心のこもったギフトを見つけるようにしてください。
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