内祝いを贈る際に、適切な渡し方について気になっている方も多いのではないでしょうか。内祝いを贈る際は、手渡しする場合と郵送する場合で、それぞれに適切なマナーが存在します。
本記事では、内祝いを手渡しする際のマナーや郵送する際のマナーについて解説します。また、内祝いギフトの選び方についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
内祝いの渡し方とは?
内祝いの渡し方について解説します。
- 手渡しする
- 郵送で贈る
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.手渡しする
お祝いを手渡しで受け取った場合、同様に内祝いも手渡しで渡すのが望ましいです。面と向かって内祝いを渡すと、感謝の気持ちをより直接的に伝えられます。
この方法は、お祝いの際に「お返しは不要」といわれた場合にも適しており、内祝いを気兼ねなく受け取ってもらえる可能性が高まります。しかし、その際には相手に対して丁寧な言葉遣いと態度で感謝の意を表しましょう。
2.郵送で贈る
遠方にいる方や多くの人からお祝いを受けた場合は、訪問して内祝いを渡すのが現実的ではないため、郵送を活用しましょう。郵送であれば、相手に会うための時間を確保する必要がなくなり、互いの負担を軽減できます。
とくに、出産などのライフイベント後は、手渡しでの内祝いが困難になるケースも多いです。出産前や比較的余裕がある時期に、送り先のリストを作成する、贈る品を選んでおくなどの準備をしておくと、必要な時に迅速かつスムーズに対応できます。
内祝いを手渡しする際の3つのマナー
次に、内祝いを手渡しする際のマナーについて解説します。
- 紙袋(手提げ袋)や風呂敷から取り出して渡す
- のしの向きに注意する
- 適切な挨拶を心がける
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.紙袋(手提げ袋)や風呂敷から取り出して渡す
風呂敷や紙袋で包まれた内祝いを相手に渡す場合、包装から丁寧に取り出しましょう。この際、持参した紙袋や風呂敷は、相手には渡さずに自分で持ち帰るのが礼儀です。
品物を取り出した後は、のしや包装の正面が自分に向くようにし、その後相手に向けて回転させます。こうすることで、のしの正面が相手を向くようになり、尊重の意を示せます。また、内祝いを渡す際は、両手を使うのも大切なマナーです。
2.のしの向きに注意する
贈り物を自分側に向け、その後、のし紙が正面にくるようにゆっくりと相手に向けて回転させます。このとき、のし紙の文字が相手から読みやすいように正面を向けることが大切です。
これは、相手への敬意を示すための作法であり、内祝いの心遣いをより丁寧に伝える方法といえます。また、品物を差し出す際には、両手を使うのを忘れないようにしましょう。
3.適切な挨拶を心がける
内祝いを渡す際は、適切な挨拶を心がけましょう。ここでは、内祝いのシチュエーションごとに適切な挨拶を解説します。
- 結婚内祝いの場合
- 新築の内祝いの場合
- 出産内祝いの場合
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.結婚内祝いの場合
結婚のお祝いをいただいた際は、感謝の気持ちを伝えることから始めましょう。たとえば、「この度は、ご結婚のお祝いをいただき、誠にありがとうございます」と感謝の意を明確に表現することが大切です。
とくに、目上の人や上司に対しては注意が必要です。「この度は、私たちの結婚に際し、温かいお祝いのお言葉を賜り、深く感謝申し上げます」といった、丁寧で敬意を表す言葉を選びましょう。
2.新築の内祝いの場合
まずは、「先日は新築のお祝いを頂き、誠にありがとうございました」と感謝の意を表すことから始めましょう。友人に対してはもう少しカジュアルな言い回しで、上司や目上の人には「この度は新居へのお心遣いを賜り、心より感謝申し上げます」とより丁寧に感謝を伝えます。
贈り物を使用した際の感想も告げることで、相手の配慮に対する敬意を表現できます。ただし、使用していない場合は、偽りの感想を告げるのは避け、誠実さを保つことが大切です。
3.出産内祝いの場合
出産内祝いを手渡しで贈る際は、「この度はお祝いを頂き、誠にありがとうございます」と直接感謝の言葉を伝えましょう。目上の方や上司には、「心温まるお祝いを賜り、深く感謝申し上げます」と、敬意を表す表現がおすすめです。
最後に、「今後ともよろしくお願いします」と家族としての新たな門出を伝え、今後の関係性についても、絆を築く意志を示すことが大切です。
内祝いを郵送する際の3つのマナー
次に、内祝いを郵送する際のマナーについて解説します。
- 相手の都合に合わせて時間指定で郵送する
- のしは内のしにする
- お礼状を添える
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.相手の都合に合わせて時間指定で郵送する
相手の生活リズムや予定に配慮して、受け取りやすい時間帯を事前に確認しましょう。これは、相手への敬意を示すとともに、内祝いをスムーズに受け取ってもらうためにも必要な配慮です。
どのような時間帯が受け取りに適しているかが不明な場合は、相手に連絡を取り、適切な時間帯を尋ねましょう。これにより、内祝いが相手にとって負担にならないように努めることができます。
2.のしは内のしにする
外のしは手渡しする際に適しており、見た目の美しさが際立ちますが、郵送時には破損のリスクが高まります。一方で、内のしの場合は、商品を包む包装紙の内側にのし紙をかけるため、郵送する際に破損するリスクがありません。
この方法であれば、内祝いが届いたときにのし紙が破れる心配がないため、送り主の心遣いをきちんと伝えられます。
3.お礼状を添える
手渡しができず郵送で内祝いを贈る際は、必ずお礼状を添えましょう。お礼状は、受け取ったお祝いへの感謝の気持ちを形にする重要な手段であり、贈り物と共に贈ると、感謝をより具体的に伝えられます。
また、お礼状を贈る際は、背後にある感謝の気持ちを文面に込めましょう。もし、可能であれば、内祝いを送る前に電話で連絡を取り、お礼の意を伝えておくのがおすすめです。
1.お礼状の基本構成
お礼状には、以下のような基本構成があります。これらを把握し、適切なお礼状を作成しましょう。
- 時候の挨拶を記す
季節感を表す言葉を使い、文章にやわらかさを加える役割を果たす
- 具体的に何に対するお礼なのかを明記する
たとえば、出産内祝いの場合、出産の詳細や子どもの名前を述べるとよい
- 自分の近況報告や今後の関係性
継続的な交流への意欲を示す。たとえば、結婚なら新たな生活の抱負を、出産なら子どもの成長を伝える
- 日付、連絡先、送り主の名前を記載する
結婚の場合は、夫婦の連名で書くのが一般的なマナーとなる
なお、出産内祝いのお礼状の例文については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
関連記事:出産内祝いに添えるお礼状の例文7選|内祝いの基本的なマナーや書き方のポイントをご紹介!
2.お礼状のマナー
筆記用具として使用するものは、黒か青のインクを使用した万年筆が最適です。もし、万年筆が手元になければボールペンを用いても構いませんが、鉛筆やシャープペンシルなどは不適切です。
また、文章は縦書きで丁寧に表現することが求められます。とくに、目上の方や公式の場では、縦書きが適しています。便箋は白色を選び、同じく白い二重封筒に入れて送付するようにしましょう。
内祝いギフトの選び方
次に、内祝いギフトの選び方について解説します。
- 定番の商品は素材にこだわる
- 贈る相手の好みや生活環境に合わせる
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.定番の商品は素材にこだわる
食料品であれば、添加物を使用していない自然由来のお菓子や、乾物などを選ぶのがおすすめです。また、タオルなどの日用品を選ぶ際にも、オーガニックコットンや特殊な加工を施した素材が喜ばれます。
これらの商品は、贈る相手が以前に同じようなギフトを受け取っていたとしても、その品質の高さや特別感で差別化ができます。内祝いは、感謝の気持ちを形にするものであるため、受け取る人の喜ぶ顔を思い浮かべながら丁寧に選びましょう。
2.贈る相手の好みや生活環境に合わせる
新生活を始める方には実用的なキッチン用品やインテリア小物、趣味を持つ人にはその趣味に関連するアイテムを選ぶと喜ばれます。また、内祝いを贈る際は、相手の家族構成や住環境も考慮するようにしましょう。
贈る相手が子育て中の家庭であれば、子どもに喜ばれるようなギフトもおすすめです。このように、ギフトを選ぶ際には相手の好みや生活環境を考慮し、実用性と心温まる工夫が欠かせません。
内祝いの渡し方でよくある3つの質問
最後に、内祝いの渡し方でよくある質問について解説します。
- 質問1.失礼になる手提げ袋や風呂敷は?
- 質問2.内祝いのタイミングが弔事と重なってしまったときは?
- 質問3.お礼状で避けるべき言葉は?
それぞれについて詳しくみていきましょう。
質問1.失礼になる手提げ袋や風呂敷は?
内祝いを贈る際は、品物に適したサイズやデザインのものを選ぶことが大切です。もし、手提げ袋が購入先で提供されない場合は、適切な大きさとデザインのものを自分で用意しましょう。
使い古したり、シワや汚れのあるものは避け、品物に合った形状の袋を選ぶべきです。一方、風呂敷は、清潔でお祝いにふさわしい柄や色を選ぶのがおすすめです。
風呂敷はエコでスタイリッシュな選択肢としても評価されており、多くの選択肢から自分の好みに合ったものを見つけられます。
質問2.内祝いのタイミングが弔事と重なってしまったときは?
喪中の方に内祝いを贈るのは避け、弔事が落ち着いたタイミングで贈るのが望ましいです。具体的には、喪が明けてから内祝いを送るのが一般的です。
また、その際に添えるメッセージカードでは、お世話になったことへの感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。このようにして、故人への敬意を払いつつ、お祝いをいただいた感謝の気持ちを伝えるのが適切な対応です。
質問3.お礼状で避けるべき言葉は?
お礼状を書く際に、以下の言葉は冠婚葬祭において縁起が悪いとされているため注意しましょう。
- 忌み言葉
「切れる」「消える」「終わる」「なくなる」「離れる」「飽きる」「衰える」など、縁が切れるや終わるという意味を連想させる言葉は避ける
- 重ね言葉
「ますます」「返す返す」「たびたび」「またまた」「重ね重ね」「くれぐれも」など、繰り返しを意味する言葉は、とくに、結婚に関連する場面で不吉とされる
まとめ
本記事では、内祝いを手渡しする際のマナーや郵送する際のマナー、内祝いギフトの選び方について解説しました。
お祝いを手渡しでいただいた場合は、内祝いも手渡しで渡すのが望ましいですが、遠方にいる方に訪問して渡すのは現実的ではないため、郵送でも問題はありません。
また、内祝いのギフトには「のし」を付けるのが一般的ですが、手渡しする場合と郵送する場合で、「外のし」と「内のし」を使いわける必要があります。さらに、手渡しと郵送のどちらの場合でも、感謝の気持ちを伝えることが大切です。
ギフト選びについても、相手の好みやライフスタイルに合わせて、喜んでもらえる品物を選ぶように心がけてください。
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