引っ越しを控えている方で、挨拶をどの範囲までするべきか悩んでいる方もおられるのではないでしょうか。新しい環境での良好なスタートを切るためには、近隣の方への挨拶が大切です。
本記事では、引っ越しの挨拶はどこまでするべきかについてやメリット・デメリット、粗品のマナーをご紹介します。また、よくある質問も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
引っ越しの挨拶はどこまでするべき?
まず、引っ越しの挨拶はどこまでするべきかについて解説します。
- 一軒家の場合
- 集合住宅の場合
- 女性の一人暮らしの場合
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.一軒家の場合
一戸建てに引っ越す際の挨拶は、向かい側と両隣の3軒、後ろ側の3軒、合計8軒に挨拶するのが一般的です。これにより、町内会などで顔を合わせる際に親しみやすくなります。
また、地域によっては特有のルールがあるため、挨拶の際に確認しておきましょう。新築の場合は、建築会社が挨拶するケースが多いですが、施主自身が挨拶しておくと、引っ越し後のコミュニケーションが円滑になります。
2.集合住宅の場合
マンションやアパートのような集合住宅に引っ越す際には、まず両隣の住人に挨拶することが大切です。また、生活音が原因でトラブルを避けるためにも、上階や下階の住人にも挨拶しておきましょう。
集合住宅では壁や床を介して音が伝わりやすく、テレビや洗濯機、話し声などが周囲に響く場合があります。夜間や早朝の時間帯では、音がより気になるため、あらかじめ挨拶で音に配慮する意思を伝えておくのがおすすめです。
3.女性の一人暮らしの場合
女性が一人暮らしをする際には、防犯として、挨拶を控える方がおすすめです。とくに、ワンルームや1LDKといった単身者向けのマンションでは、挨拶で周囲に一人暮らしであることが知られてしまいます。
女性専用の物件であれば安心感がありますが、それ以外の物件では、挨拶を控えるほうが事件に巻き込まれる危険性が少なくなります。
引っ越しの挨拶をする場合のメリットは3つ
次に、引っ越しの挨拶をする場合のメリットについて解説します。
- 地域の情報を教えてもらえる可能性がある
- 近隣トラブルを回避できる
- 万が一の事態があれば協力し合える
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.地域の情報を教えてもらえる可能性がある
引っ越しの挨拶をしておけば、近隣の住民から地域に関する有益な情報を得られる可能性があります。たとえば、病気やケガの際に信頼できる医療機関を教えてもらえるかもしれません。
もちろん、インターネットで調べることも可能ですが、地域の人々から得られる情報はより具体的で信頼性があります。また、子どもがいる家庭では、幼稚園や学校の情報、地域の治安についても詳しく教えてもらえる可能性があります。
2.近隣トラブルを回避できる
近隣住民への挨拶は、良好なコミュニティ関係を築く第一歩です。とくに、引っ越しでの挨拶は、将来的な近隣トラブルを回避する重要な役割を果たします。
挨拶を通じて顔見知りになれれば、小さな誤解が大きな問題へと発展するのを防ぎやすくなるためです。たとえば、生活音やペットの管理など、日常生活のなかで起こり得るさまざまな問題について、話し合いやすい関係を築けます。
このように、初対面で良い印象を与えられるかが、快適で平和な住環境を保つポイントになります。
3.万が一の事態があれば協力し合える
引っ越しの挨拶で事前に友好的な関係を築いておけば、地震や洪水、台風などの緊急事態が発生した際に、情報交換や助け合いがスムーズです。
こうした良好なネットワークがあると、災害の際にもお互いの安否確認や救援活動が迅速にできるため、非常に心強いです。引っ越しの挨拶は、近隣の住民と良好な関係を築く絶好の機会になります。
引っ越しの挨拶をしない場合のデメリットは3つ
次に、#引っ越しの挨拶をしない場合のデメリットについて解説します。
- 些細なことでトラブルになりやすい
- 非常識だと思われる可能性がある
- 事件や事故でも頼れない
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.些細なことでトラブルになりやすい
近隣の方々と顔見知りになっておけば、生活音やそのほかのトラブルを未然に防げます。たとえば、子どもやペットの存在を事前に伝えておけば、予期せぬ騒音に対する理解を得やすくなります。
また、いざという時に助け合える関係を築くのも大切です。騒音問題はトラブルのひとつですが、少しのコミュニケーションがあれば、許容範囲が広がり、深刻な問題に発展する可能性が低くなります。
2.非常識だと思われる可能性がある
異なる年代の住民がともに生活するマンションなどでは、挨拶は非常に大切です。年齢が上の世代にとって、引っ越し時の挨拶はまだまだ一般的な文化であり、それを怠ると非常識だと見なされかねません。
このため、新しいコミュニティで良好な関係を築くためには、最初の挨拶が大切です。また、話す機会がない人が近くに住んでいると、無意識のうちに警戒心を持ってしまうため、引っ越しの挨拶で警戒心を和らげられれば、新たな環境に馴染みやすくなります。
3.事件や事故でも頼れない
日本は地震や台風などの自然災害が頻発する国であり、日常的に防災意識を持つ必要があります。大規模な災害が発生した場合、地域社会の連帯が欠かせません。
住民同士の協力体制が整っていれば、非常時において互いの助け合いが可能です。しかし、近隣の住民と日頃から顔見知りになっていない場合、災害時にスムーズに支援を受けるのが難しくなるかもしれません。
なお、引っ越しで挨拶しない場合のメリット・デメリットについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
関連記事:引っ越しで挨拶しない場合のメリット・デメリットとは?粗品選びのポイントもご紹介!
引っ越し挨拶のタイミングや時間帯
次に、引っ越し挨拶のタイミングや時間帯について解説します。
- タイミング
- 時間帯
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.タイミング
引っ越しの当日は、トラックが道を塞いだり、作業中に騒音が発生したりと、ご近所へ何かと迷惑をかけてしまいがちです。このため、引っ越し当日になる前に、近所の方々に一言挨拶をしておくのが望ましいです。
また、前日に挨拶を済ませておくと、当日は気兼ねなく作業に集中できます。もし、前日に挨拶する時間が取れない場合でも、作業が始まる前に一声かけておけば、近隣住民に対する配慮が示せます。
2.時間帯
訪問するタイミングは、お昼前後や夕方にかけての時間帯を選ぶのが理想的です。具体的な時間としては、10時〜12時、13時〜16時頃が適しています。昼食や夕食の準備をしている時間は避け、17時までに訪問するようにしましょう。
もし、日中の訪問が難しい場合は、18時〜19時の間に再度訪問することを検討してください。なお、訪問しても不在が続く場合は、挨拶状や贈り物を郵便受けやドアノブに残しておきましょう。
引っ越し挨拶における粗品のマナーは3つ
次に、引っ越し挨拶における粗品のマナーについて解説します。
- 相場
- 選び方
- 熨斗(のし)
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.相場
一般的に、手土産の費用は500〜1,000円程度が適当とされています。この範囲であれば、相手に過度な負担をかけずに、気軽に受け取ってもらえます。
また、大家さんや自治会長への贈り物としては、1,000〜2,000円程度のものが選ばれやすいです。ご近所の方々への挨拶品についても、1世帯あたり1,000円程度の品を選びましょう。
なお、引っ越し挨拶用ギフトの費用相場については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:引っ越し挨拶用ギフトの費用相場とは?選ぶ際のポイントやおすすめのギフト5選をご紹介!
2.選び方
引っ越しの際のご挨拶には、贈り物として日持ちする食品や消耗品が適しています。たとえば、お菓子ではクッキーやキャンディー、おせんべいなどの保存の効くものがおすすめです。
また、食品ではお茶やコーヒー、出汁パックなど、普段使いできるものが便利です。消耗品では、シンプルなデザインのタオルやティッシュペーパー、洗剤などが受け取る側の好みに左右されません。
3.熨斗(のし)
引っ越しの挨拶の手土産は必ず包装紙で包み、のしをつけるのが一般的です。のしの上部には贈る目的を記し、「ご挨拶」や「御礼」といった表書きを書きましょう。
また、のしの下部には自分の名字を記載しておくと、相手に名前を覚えてもらいやすくなります。水引の形状はさまざまですが、引っ越しの挨拶には何度あってもよいお祝い事に使われる蝶結びが最適です。
引っ越し挨拶でよくある3つの質問
最後に、引っ越し挨拶でよくある質問について解説します。
- 質問1.不在が続く場合はどうするべき?
- 質問2.大家さんや自治会などへの挨拶はしたほうがいい?
- 質問3.引っ越しの挨拶は一人で行くべき?
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
質問1.不在が続く場合はどうするべき?
訪問した際に相手が不在の場合、まずは訪問する曜日や時間帯を変えて再訪を試みましょう。3回程度訪問しても会えない場合は、手紙を郵便受けに入れるのがおすすめです。
手紙には、自分の名前や住所、簡単な挨拶文を記載し、引っ越しの旨を伝えます。手土産を一緒に置く場合は、食料品は避け、タオルや洗剤などの日用品を選んでください。
ただし、手土産をドアノブにかけたり、玄関前に置いたりするのは避け、防犯面にも配慮するようにしましょう。
質問2.大家さんや自治会などへの挨拶はしたほうがいい?
近隣に住んでいる場合や同じ建物内に住んでいる場合は、頻繁に顔を合わせる機会が多いため、挨拶をしておくと円滑な関係を築きやすいです。また、自治会に加入する場合は、会長やほかの代表者に一言挨拶しておきましょう。
これは必須ではありませんが、接点が多くなる可能性がある場合には、引っ越しの挨拶をしておくと良好なコミュニケーションを保てます。
質問3.引っ越しの挨拶は一人で行くべき?
引っ越しの挨拶に行く際は、家族全員で訪問するのが理想的ですが、現実的には難しい場合も多いです。日中に家族全員のスケジュールを合わせるのは、容易ではありません。
さらに、大人数で訪問すると、相手に負担をかけてしまう可能性もあるため、代表として2〜3人程度で挨拶するのが一般的とされています。
まとめ
本記事では、引っ越しの挨拶はどこまでするべきかについてやメリット・デメリット、粗品のマナーについて解説しました。
引っ越しの挨拶は、一戸建ての場合、向かい側と両隣の3軒、後ろ側の3軒、合計8軒に挨拶するのが一般的です。一方、マンションやアパートのような集合住宅の場合は、両隣や上階、下階の住人に挨拶するようにしましょう。
また、小さな子どもやペットがいる家庭では、あらかじめその旨を伝えておけば、近隣住民との良好な関係が築きやすくなり、ご近所トラブルを回避しやすくなります。
なお、引っ越しの挨拶で第一印象をよくするためには、手土産も忘れないように準備しておきましょう。
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