出産という一大イベントを終え、待っているのは可愛い赤ちゃんとの生活。そして、新しい家族をお祝いする、たくさんの伝統行事。お七夜、お宮参り、お食い初め…初めてのことだらけで、何から準備すればいいのか戸惑っていませんか?
そこで本記事では、出産後に行う主な行事5つとそれぞれの意味や一般的な進め方、スムーズに進めるためのコツを分かりやすく解説します。

出産後の主な行事は5つ
出産後には、赤ちゃんの成長をお祝いする行事が複数あります。これらは、古くから伝わる伝統的なものから、近年新しく取り入れられたものまで様々です。ここでは、主な5つの行事について解説します。
1.お七夜(生後7日目)
お七夜は、赤ちゃんが誕生してから7日目に行われる伝統的な行事です。生まれた日を0日目とする数え方が一般的ですが、地域によっては1日目とすることもあります。
平安時代から続く風習であり、当時は医療が発達していなかったため、生後7日間を無事に迎えられること自体が貴重でした。そのため、家族が集まり赤ちゃんの健やかな成長を願う意味で祝われるようになったといわれています。
また、この日には赤ちゃんの名前を正式に発表する「命名式」を行うことが多く、命名書を準備する習慣が残っています。命名書は専門の書道家に依頼することもでき、文房具店やオンラインショップで手軽に購入することも可能です。
現在では、食事会を開く家庭もあれば、簡単な食事でお祝いする家庭も増えており、それぞれの状況に合わせたスタイルでお七夜を迎える傾向にあります。
2.お宮参り(生後1か月目)
赤ちゃんが生まれてから約1か月後に行われる「お宮参り」は、健やかな成長を願い、神社へ参拝する伝統的な行事です。一般的に、男の子は生後31〜32日、女の子は生後32〜33日に行うとされていますが、最近では赤ちゃんや母親の体調を優先し、柔軟に日程を決める家庭も増えています。
本来は父方の祖父母が同行することが多かったものの、現在では母方の祖父母も一緒に参拝するケースが一般的です。赤ちゃんは「祝着」と呼ばれる伝統的な衣装を身につけることが多いですが、洋装やおくるみを選ぶ家庭もあります。
神社での祈祷を受けるかどうかは家庭によって異なり、簡単に参拝のみを行う場合もあります。大切なのは赤ちゃんの健やかな成長を願う気持ちであり、家族の状況に合わせた形でお祝いすることが大切です。
関連記事:出産後のお宮参りとは?時期を決める要素や計画する際のポイントを詳しく解説します!
3.お食い初め(生後100日目)
「百日祝い(お食い初め)」は、生後100日ごろに行う伝統行事で、赤ちゃんが食べ物に恵まれ、健やかに成長することを願うものです。昔は父方の家族が中心となり、親戚を招いて賑やかに祝うのが一般的でしたが、最近では両親と赤ちゃんだけで行う家庭も増えています。
この儀式では、赤ちゃんがまだ食事をとれないため、料理を口元に運ぶ真似をします。お祝い膳には、一汁三菜を基本に、尾頭付きの鯛、赤飯、はまぐりの吸い物、煮物などが並ぶことが多いです。特に「歯固め石」は、丈夫な歯が生えるようにとの願いが込められ、神社で授かることもあります。
お祝い膳は自宅で手作りするほか、専門店の仕出しやレストランのプランを利用することも増えています。家庭の事情に合わせて、無理のない形でお祝いすることが大切です。
4.ハーフバースデー(生後6か月目)
生後6か月を迎えた赤ちゃんの成長を祝う「ハーフバースデー」は、欧米発祥の習慣ですが、近年日本でも広まりつつあります。1歳の誕生日のちょうど半分の節目としてお祝いする家庭が増えていますが、決まった形式はなく、それぞれの家庭に合った方法で行われています。
写真撮影をして成長の記録を残したり、家族でささやかなパーティーを開いたりするのが一般的です。また、この時期は離乳食が始まる頃でもあるため、離乳食をアレンジしたケーキを用意する家庭も多いようです。
ハーフバースデーは、赤ちゃんの成長を実感し、家族で喜びを分かち合う大切な機会です。特別な準備をしなくても、普段とは少し違う形で赤ちゃんと触れ合い、成長を祝う時間を持つことが大切です。
5.初誕生日(生後1年目)
1歳の誕生日は「初誕生日」と呼ばれ、家族にとって特別な節目となる大切な日です。家庭によってお祝いの仕方はさまざまですが、親子だけで祝うこともあれば、祖父母を招いてにぎやかに過ごす家庭もあります。
伝統的な行事としては「一升餅」があり、赤ちゃんに一升分の重さの餅を背負わせたり踏ませたりすることで、健やかな成長と食べ物に困らない未来を願います。また、「選び取り」という風習もあり、赤ちゃんの前に複数のアイテムを並べて、最初に手にしたものによって将来の才能や適性を占います。
そろばんや筆、財布など、選ぶ物によって意味が異なり、家族の間で楽しいひとときとなるでしょう。特別な準備をする家庭もあれば、シンプルにケーキでお祝いする家庭もあり、それぞれのスタイルで祝われています。
女の子と男の子で違うお祝いの行事
赤ちゃんが無事に成長していくことを願って行われる伝統的な行事の中でも、女の子と男の子で異なる行事があります。これらは、それぞれ性別にちなんだ行事で、日本の文化を色濃く反映しています。
女の子の初節句(3月3日)
「初節句」は、赤ちゃんが生まれて初めて迎える節句を祝う大切な行事です。女の子の場合、3月3日の桃の節句に雛人形を飾り、家族で健やかな成長を願います。
特に2月から3月初旬に生まれた場合は、翌年にお祝いする家庭も少なくありません。桃の花には邪気を払う意味があり、昔からこの季節に飾る風習がありました。初節句では、雛人形とともに、祝い着や被布が贈られることもあります。
伝統的には赤い被布が魔除けとして選ばれてきましたが、最近ではデザインの幅が広がり、可愛らしい袴風の衣装や洋風のドレスを選ぶ家庭も増えています。お祝いの方法は家庭によってさまざまで、食事会を開くほか、写真撮影をして思い出を残すなど、それぞれのスタイルで初節句を楽しんでいます。
男の子の初節句(5月5日)
端午の節句は、5月5日に男の子の健やかな成長を願ってお祝いする伝統行事です。日本では「菖蒲の節句」とも呼ばれ、古くは邪気を払う目的で菖蒲を用いる風習が中国から伝わったとされています。
武士の時代になると、「尚武(武を重んじる)」の意味と結びつき、男の子の成長を祝う行事として定着しました。現代では、鯉のぼりを立てたり、兜や五月人形を飾ったりしてお祝いする家庭が多いです。
また、菖蒲湯に入ることで邪気を払う習慣も続いています。4月から5月上旬に生まれた赤ちゃんの場合は、翌年に改めてお祝いすることもあります。お祝いのスタイルは家庭によって異なり、記念写真を撮ったり、特別な食事を用意したりして、成長の節目を家族で祝うのが一般的です。
出産後の行事をスムーズに進めるコツ
出産後のママは身体の回復に専念し、赤ちゃんのお世話にも慣れない時期です。慣れない育児の中で、お七夜やお宮参りなど、多くの行事を控えていると、準備に追われて負担になることもあるでしょう。
そこで、出産後の行事をスムーズに進めるためのコツをご紹介します。
地域の風習を確認する
赤ちゃんのお祝いごとは、地域や家庭ごとに受け継がれてきた風習が関わることが多く、準備を進める際には注意が必要です。昔からの習慣を知らずに進めてしまうと、後になって家族間で意見の食い違いが生じることもあるため、あらかじめ両家の祖父母に相談しておくと安心です。
また、地域ごとの伝統が異なる場合もあるため、身近な先輩ママに聞いたり、インターネットで情報を調べたりして事前に知識を得ることも大切です。お祝いは赤ちゃんの成長を祝う大切な機会なので、家族全員が気持ちよく迎えられるよう、事前に調整しながら進めていくことをおすすめします。
体調に配慮する
赤ちゃんが生まれてからの1年間は、ママパパにとって慣れない育児に追われる日々が続きます。赤ちゃんもまだ体が弱く、体調を崩しやすい時期なので、お祝いごとを無理に行う必要はありません。
大切なのは、家族全員が無理なく過ごせること。体調が優れないときや、育児で疲れがたまっているときは、お祝いの時期を見直したり、いくつかの行事をまとめて行うことも良い選択肢です。
赤ちゃんの成長を祝う気持ちは大切ですが、それ以上に家族の健康と心の余裕が重要です。自分たちのペースで無理なく楽しめるよう、柔軟に考えていきましょう。
出産祝いをいただいた場合の対応方法
出産祝いをいただいた際には、感謝の気持ちを伝えることが大切です。その際「内祝い」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。
もともと内祝いは、お祝いごとの喜びを周囲と分かち合うという意味を持っていましたが、現代では「お祝いのお返し」として考えられることが一般的です。基本的には、出産祝いをいただいた方へ内祝いとしてお返しを贈りますが、両親や祖父母からの高額なお祝いに関しては「お返し不要」とされることが多いです。
これは、子どもへの援助の意味を含んでいるため、無理にお返しをしなくても問題ありません。ただし、職場の上司や友人から「お返しはいらない」と言われた場合は、社交辞令の可能性もあるため、関係性を考慮して対応すると良いでしょう。
関連記事:出産内祝いの相場とは?贈る際の注意点や手渡しする際の流れについて詳しく解説します!
こだわりギフト専門店「晴日和松吉商店(はれきち)」のご紹介

こだわりギフト専門店「晴日和松吉商店(はれきち)」では、瀬戸内地方で厳選した「きぬむすめ」や「こしひかり」などのお米をオリジナルのギフトパッケージにて販売しております。パッケージデザインは、シンプルながらも、洗練されたモダンなデザインが人気です。
また、用途や贈る相手に合わせてデザインを選択できます。さらに、名入れのオプションサービスや急ぎの注文にも対応しています。⇒こだわりギフト専門店「晴日和松吉商店(はれきち)」
出産後の行事でよくある3つの質問
出産後のお祝いには様々な行事がありますが、初めてパパママになる方にとっては分からないことも多いでしょう。ここではよくある質問を3つまとめました。
質問1.お食い初めとお宮参りを一緒に行う際の注意点は?
赤ちゃんの成長は目覚ましく、生後1カ月と3カ月では顔つきや表情が大きく変わります。そのため、お宮参りと百日祝い(お食い初め)を同時に行うと、それぞれの節目をしっかりと感じる機会が少なくなるかもしれません。
お祝いをまとめて行う場合でも、別々のタイミングで写真を撮って成長の記録を残しておくのもおすすめです。1カ月頃の姿と百日祝いの頃の姿を見比べることで、赤ちゃんの成長をより実感できます。忙しい時期ではありますが、少し手間をかけることで、後から振り返ったときに良い思い出となるでしょう。
質問2.行事のタイミングはどのように計算すればいいの?
赤ちゃんが生まれてから1歳になるまでの間には、さまざまな行事があり、日数の数え方に戸惑うことも少なくありません。現代では、生まれた日を生後0日目とする方法が一般的ですが、伝統的な行事では生まれた日を1日目とする日本古来の数え方を用いることもあります。
お七夜やお宮参りなど、昔ながらの風習では古来の数え方が基準になっている場合があるため、事前に確認しておくと安心です。行事の日程を正確に把握するために、月齢計算ができる育児アプリやウェブサービスを活用するのも便利な方法です。忙しい育児の合間に計算の手間を省き、スムーズにスケジュールを組むことで、大切な節目を余裕をもって迎えられるでしょう。
質問3.月齢フォトとは?
赤ちゃんの成長はあっという間だからこそ、毎月の記録を写真に残す「月齢フォト」が人気を集めています。特別なスタジオに行かなくても、自宅で工夫しながら撮影できるのが魅力です。
月齢を示す数字を一緒に写すことで、生後何カ月なのか一目でわかるようになります。オムツを並べて数字を作ったり、月齢ステッカーやシールを活用したりするのもおすすめです。
また、ぬいぐるみなど同じアイテムと撮影することで、赤ちゃんの成長がよりはっきりと実感できます。初めての寝返りや離乳食など、日々の小さな変化も記録しておくと、後から見返したときに思い出がよみがえります。
まとめ
本記事では、各行事の意味や時期、スムーズに進めるためのコツ、出産祝いをいただいた際のマナーなどをご紹介しました。疑問があれば、地域の先輩ママや自治体に相談するのも良いでしょう。
お祝いごとの準備を通して、親子の絆を育み、思い出深い日々を積み重ねていきましょう。
なお、こだわりギフト専門店「晴日和松吉商店(はれきち)」では、瀬戸内地方(主に岡山県、香川県、愛媛県)の厳選した安心・安全なオーガニック商品をオリジナルのギフトパッケージにて販売しております。名入れのオプションサービスも提供していますので、ぜひご利用ください。⇒こだわりギフト専門店「晴日和松吉商店(はれきち)」
