お詫びの品に添える手紙で「心ばかり」は使える?正しい使い方と例文をご紹介!

お詫びの品に添える手紙で「心ばかり」は使える?正しい使い方と例文をご紹介!

仕事上のミスやプライベートなトラブルで、相手にお詫びをしなければならない状況は誰にでも起こり得ます。しかし、お詫びの品に添える手紙の言葉選びは非常に悩ましいものです。

「心ばかりの品ですが」という表現は、よく使われますが、本当にこの場面で適切なのか不安に感じる場合も少なくありません。この記事では、お詫びの場面における「心ばかり」の正しい使い方やマナー、そして気持ちが伝わる手紙の例文を詳しく解説します。

 

はれきち編集部
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「心ばかり」の基本的な意味と使い方

お詫びの品を渡す際に、「心ばかりですが」という言葉の意味や使い方を正しく理解していないと、かえって相手に不快な印象を与えてしまう可能性もあります。

このセクションでは、「心ばかり」という言葉の基本的な意味と、適切に使うためのポイントを解説します。


「心ばかり」の正しい意味

「心ばかり」とは、「自分の気持ちのほんの一部ですが」「たいしたものではありませんが」という意味を持つ謙遜の言葉です。贈り物が金額や大きさに見合うものではないけれど、精一杯の気持ちを込めたものだと伝える場合に使われます。

お詫びの場面では、品物で罪を償うのではなく、謝罪の気持ちを形として表したもの、という意味合いです。この言葉を添えると、相手に「物で解決しようとしている」という印象を与えず、誠実な姿勢を示せます。


お詫びで使う際の適切なシーン

「心ばかり」という表現は、比較的軽度なミスやトラブルに対するお詫びの際に最適です。たとえば、約束の時間に遅れてしまった、借りていたものを少し傷つけてしまった、といった日常的な場面や、ビジネスにおける軽微な手違いなどがあげられます。

一方で、相手に大きな損害を与えてしまった重大なトラブルやクレームの際には、「心ばかり」という言葉が軽く聞こえてしまいかねません。そのような深刻な状況では、言葉選びには細心の注意を払い、より真摯な謝罪の言葉を尽くしましょう。


「心ばかりですが」と「心ばかりの品ですが」の違い

「心ばかりですが」と「心ばかりの品ですが」は、どちらも謙遜を表す表現ですが、少しニュアンスが異なります。「心ばかりですが」は、品物だけでなく、その場の対応や気持ち全体を指して「ほんの気持ちですが」と伝える表現です。

一方で、「心ばかりの品ですが」は、目の前にある「品物」そのものを指して「たいした品ではありませんが」と伝える表現です。手紙に書く際は、文脈に合わせて使い分けるのがおすすめです。どちらを使うにしても、心からの謝罪の気持ちを伝えましょう。


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【状況別】お詫びの手紙ですぐに使える「心ばかり」の4つの例文

お詫びの手紙で「心ばかり」という言葉を使う際、どのような文章にすればよいか迷う方も多いのではないでしょうか。ここでは、ビジネスシーンとプライベートシーンに分け、具体的な状況を想定した例文を4つご紹介します。


1.【ビジネス】取引先への謝罪

納品遅延など、取引先に迷惑をかけた際の手紙の例文は以下のとおりです。まずは、謝罪の言葉を明確に述べ、原因と対策を誠実に伝えましょう。

この度は、弊社の不手際により納品が遅れ、貴社に多大なるご迷惑をおかけいたしましたこと、心よりお詫び申し上げます。

心ばかりの品ではございますが、お詫びのしるしとしてお納めいただけますと幸いです。

今後は二度とこのような事態を招かぬよう、管理体制を徹底する所存でございます。

何卒、よろしくお願いいたします。


2.【ビジネス】顧客への謝罪

商品不備や接客ミスなど、顧客に対してお詫びする場合の例文です。顧客の気持ちに寄り添い、不快な思いをさせたことへの謝罪を丁寧に伝えましょう。

この度は、私どもの商品に関しまして、〇〇様にご不快な思いをさせてしまいましたこと、誠に申し訳ございませんでした。

つきましては、心ばかりの品をお送りいたしました。

お詫びの気持ちとしてお受け取りいただければ幸いです。

今回の件を真摯に受け止め、再発防止に努めてまいります。

再度、お詫び申し上げますとともに、今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。


3.【プライベート】友人・知人への謝罪

借りていたものを壊してしまったなど、友人や知人に対するお詫びの例文です。親しい間柄であっても、誠実な言葉で謝罪の気持ちを伝えましょう。

先日は、お借りしていた本をわたしの不注意でよごしてしまい、本当にごめんなさい。

大切なものだったのに、大変申し訳なく思っています。

心ばかりですが、お詫びの気持ちです。受け取ってください。

失った信頼を取り戻すため、今後も心からの謝罪の気持ちを持ち続け、慎重に行動いたします。


4.【プライベート】近隣トラブルでの謝罪

騒音などで近隣住民に、迷惑をかけてしまった際のお詫びの例文です。直接謝罪に伺う際に、手紙と品物を添えるとより丁寧な印象になります。

先日の夜、私どもの家の物音でご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした。

今後は、夜間の音量を控え、周囲へ配慮して生活するように致します。

心ばかりの品ですが、お詫びの気持ちです。よろしければお納めください。

ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。


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お詫びの気持ちを伝える際に押さえるべきマナーは4つ

お詫びの品と手紙を用意する際には、相手に誠意を正しく伝えるためのマナーを守りましょう。ここでは、お詫びの際に最低限押さえておきたい4つの基本的なマナーについて解説します。


1.謝罪の言葉を明確に伝える

何よりもまず、謝罪の言葉をはっきりと伝えるのが基本です。「○○についてご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした」のように、何に対してお詫びしているのかを明確にして、ストレートに謝罪の意を示しましょう。

言い訳がましく聞こえる表現や、責任転嫁と受け取られかねない言葉は厳禁です。手紙の冒頭で、一番に謝罪の言葉を述べるのが、誠実な姿勢を示す第一歩です。


2.経緯や原因を誠実に説明する

なぜ、このような事態になったのか、その経緯や原因を正直に説明することも大切です。しかし、長々と詳細を書き連ねるのは避け、簡潔に分かりやすく伝えるよう心がけましょう。

ビジネスシーンでは、原因を曖昧にせず、調査した事実を客観的に報告する姿勢が求められます。誠実に原因を説明すると、問題を真摯に受け止めているという気持ちが伝わります。


3.今後の対策を具体的に示す

謝罪と原因説明に加えて、今後同じ過ちを繰り返さないための具体的な対策を示す姿勢が、信頼回復に向けた大切な要素です。

「注意します」といった抽象的な表現ではなく、「ダブルチェックを徹底します」「責任者を配置して、管理体制を強化します」のように、具体的な行動計画を伝えましょう。

再発防止への強い意志を示すと、相手に安心感を与え、関係を再構築するきっかけになります。


4.手紙を添える品物選びに配慮する

お詫びの品は、相手に気を使わせすぎない「消えもの」が基本です。個包装で日持ちのする菓子折りや、コーヒー・紅茶のセットなどが一般的です。

金額の目安は、ミスやトラブルの度合いにもよりますが、3,000円〜10,000円程度が無難です。高価すぎる品物は、かえって「物で解決しようとしている」という印象を与えかねないので注意が必要です。


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「心ばかり」を使う際に注意したいポイントは3つ

「心ばかり」は謙虚な気持ちを示す便利な言葉ですが、使い方を誤ると失礼にあたったり、意図が正しく伝わらない場合があります。ここでは、「心ばかり」という表現を用いる際に、注意すべき3つのポイントを解説します。


1.高価な品物には使わない

「心ばかり」は、あくまで「ほんの気持ちです」と謙遜するための言葉です。このため、明らかに高価な品物や高額な金品に対して使うのは不適切です。

たとえば、数十万円の商品券や高級ブランド品などを渡す際に、「心ばかりの品ですが」と述べると、嫌味に聞こえたり、相手を試していたりする印象を与えかねません。お詫びの気持ちが真剣であればあるほど、言葉と品物の価値に乖離がないよう注意しましょう。


なお、お菓子以外のお詫びの品でおすすめの贈り物については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:お菓子以外のお詫びの品でおすすめの贈り物8選|選び方や基本的なマナーもご紹介!


2.目上の方への使用は慎重にする

「心ばかり」は謙譲語であり、基本的には目上の方に対して使用する言葉です。しかし、相手の立場や関係性、お詫びの深刻度によっては、この表現が軽すぎると受け取られる場合も少なくありません。

重大な過失に対する謝罪の場面では「心ばかり」という表現は避け、「誠に申し訳ございませんが、お詫びのしるしとしてお納めください」という、丁寧で真摯な言葉を選びましょう。


3.多用は避ける

便利な言葉であるからといって、「心ばかり」を多用するのは避けましょう。どのような場面でも同じ表現を使っていると、形式的な言葉に聞こえてしまい、心のこもっていない印象を与えてしまいます。

状況に応じて、「ささやかではございますが」「ほんのお口汚しですが」といったほかの表現の使い分けが大切です。言葉の引き出しを多く持つと、円滑な人間関係につながります。


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お詫びの品 手紙 心ばかりでよくある3つの質問

ここでは、お詫びの場面でよくある質問をまとめました。いざという時に慌てないよう、基本的な知識を身につけておきましょう。


質問1.お詫びの品を渡すタイミングはいつがよいですか?

お詫びの品を渡す最適なタイミングは、言葉で誠心誠意の謝罪を伝え、相手がそれを受け入れてくれた後です。訪問していきなり品物を差し出すのは、「物で事を済ませようとしている」という印象を与えかねません。

まずは、お詫びの言葉をしっかりと述べ、相手に話を聞いてもらいましょう。そして帰り際に、「心ばかりではございますが、お納めください」と静かに渡すのがスマートです。


質問2.のしや表書きはどうしたらよいですか?

お詫びの品に「のし」を付けるべきかについては、いくつかの考え方があります。一般的に、謝罪の意を明確に示したい場合は、のしを付けずに無地の包装紙か、白無地の奉書紙をかけます。

もし、かけ紙(のし紙)を使用する場合は、お祝い事を意味する「のしあわび」が付いていない、水引だけのものを選びましょう。水引には、「紅白の結び切り」を用います。

表書きは「お詫び」や「深謝」「陳謝」としますが、あまり大げさにしたくない場合は「粗品」や「松の葉」とする場合も多いです。品物を購入する際に店員の方に「お詫びの品です」と伝えれば、適切な対応をしてもらえます。


なお、お詫びの品の「のし」の書き方については、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:お詫びの品の「のし」の書き方は?4つの基本マナーと注意点をご紹介!


質問3.手紙は手書きの方がよいですか?

お詫びの手紙は、パソコンで作成したものよりも手書きの方が、より気持ちが伝わりやすいとされています。字に自信がなくても、一文字一文字丁寧に書くと、反省の気持ちや誠実な姿勢を示せます。

便箋は、白無地のシンプルなものを選び、黒か濃い青のインクの万年筆やボールペンで書くのがマナーです。また、ビジネス文書として形式が求められる場合は、パソコンで作成した手紙に自筆で署名するという方法もあります。


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まとめ

お詫びの品に添える手紙で「心ばかり」という言葉を使う際は、その意味を正しく理解して、状況に応じて適切に用いる必要があります。この言葉は、謙遜の気持ちを表すものであり、品物で謝罪を済ませるという意味ではありません。

まずは、明確な謝罪の言葉を伝え、問題の原因や経緯、今後の対策を誠実に示しましょう。それから、相手に負担を感じさせない程度の品物に「心ばかりですが」という言葉を添えた手紙を渡すと、あなたの真摯な気持ちがより深く伝わるはずです。

ご紹介した例文やマナーを参考に、相手との関係性を損なわず、むしろ信頼を回復できるように努めましょう。言葉選び1つで、相手の受け取り方は大きく変わります。

なお、こだわりギフト専門店「晴日和松吉商店(はれきち)」では、瀬戸内地方(主に岡山県、香川県、愛媛県)の厳選した安心・安全なオーガニック商品をオリジナルのギフトパッケージにて販売しております。名入れのオプションサービスも提供していますので、ぜひご利用ください。こだわりギフト専門店「晴日和松吉商店(はれきち)」

 

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